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詩織「…そろそろ行かなきゃ」



理香を見送り
病院に行く準備をした詩織
しかし
別れ際に理香から言われた言葉がずっと
頭の中をぐるぐる回っていて
正直、それどころでは
なかった



詩織「初恋…初恋かぁ…」

白石「詩織様」

詩織「うわっ！？あっ…はいっ…」

白石「充様の病院に行く前に少しよろし
いですか」

詩織「…はい」



普段から
感情を表に出さない白石
そんな白石の表情が今日はまた一段と
無表情で
どこか冷たさ、冷酷さを感じる
そんな表情だった



白石「…」

詩織「…あの」

白石「今日、警察の方から連絡がありま
した」

詩織「警察！？」

白石「詩織様のお父様と思われる男性の
目撃情報があったと」

詩織「お父さんが！？見つかったんです
か？」

白石「まだ本人かは確認中です、ですが
本人である可能性が高いかと」

詩織「そっか、良かった」

白石「…」