お金の関係
第12章 トラウマ
充「久しぶりの学校、面倒だな…」
詩織「充さん…」
充「わかってるよ」
詩織「…」
退院してから
充は今日、久しぶりの登校だった
授業の遅れが心配されたが、入院中は
詩織がずっと
ノートのコピーを渡していた為
その心配はなかった
詩織「…あっ」
和也「…」
充「行くぞ」
詩織「…はいっ」
和也に告白された事
自分達の関係が和也にバレた事
話すべきか悩んだが結局話せず今日まで
きてしまった
詩織「…」
充「授業まで少し時間あるな」
詩織「…そうですね」
充「詩織、行くぞ」
詩織「…はい」
充に連れられ向かった場所
それは今は使われていない空き部屋だっ
た
人気の少ない
その場所でやる事といえば…
充「入院中はだいぶ、お預けくらったか
らな」
詩織「…そうですね」
充「フッ、今日は珍しく素直だな」
詩織「珍しくは余計です…」
充「そうだな、ほらっ」
詩織「…」
腕を広げ
詩織が来るのを待つ充
ちょっと気恥ずかしかったが詩織は
充のその腕の中に飛び込み背中に腕を回
し
抱きしめ合った