お金の関係
第12章 トラウマ
和也「…」
担任「授業始めるぞ」
詩織「すいません!!遅刻しました」
担任「町田、お前確か今日、日直だろ?
何遅刻してんだ」
詩織「…すいません」
和也「…」
予鈴前には
戻るつもりだったが
結局、遅刻してしまった詩織
何事もなかったように席に座った詩織だ
が
和也は気づいてしまった
詩織のある変化に…
詩織「えっと、一時間目は…」
和也「…」
詩織「どうしたの?」
和也「えっ?あっ、いや…別に…」
詩織「…」
詩織の変化
それは制服の乱れだった
パッと見ではわからなかったが
よく見ると
制服のシャツのボタンを掛け違えていて
リボンも少し曲がり
首筋には…
和也「(小声)キスマーク…」
首筋にキスマーク
それは明らかに最近付けられたもので
詩織にその痕を付けたのは
もちろん…
担任「九条?九条はまたサボりか」
和也「…やっぱり九条か」
詩織「和也君?」
和也「…」
詩織「…」