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齟齬

第8章 8

「あのさ~

 いつまでも若くないって。

 真剣に将来の事

 考えなって。大学来てさ。」


「なんだよ。あらたまって。」


グラス越しに

結來の目は真剣に

僕の目を見つめる。



「学生は時間がないんだよ。」

「分かってる。」


即答した僕に

結來は口をとがらせる。


「もうこれいらないね。

 明日、待ってるよ。」


首を横に振り

大袈裟に溜め息が出た。

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