テキストサイズ

運命に導かれて

第3章 甘い気持ち

たわいもないことを話しながら、あっという間にディアナの家についた。

とても長い道のりだったのに。


「もっと遠ければ、あなたと一緒にいられたのに」

ディアナがつぶやいた。


オルフェウスは、たとえ嘘でも、嬉しかった。

「まだ、お礼をできていません。どうお礼をしたらいいのか……」


「そんなことは気になさらないで下さい。当たり前のことをしているだけなんですから」

オルフェウスは優しく微笑んだ。


「でも………ここまでしていただいて、このままでは………」


「あなたのお気持ちがすむのでしたら、お礼をしていただきましょう。わたしの望みをかなえて下さいますか?」


オルフェウスは少し困ったように言った。

「ええ!もちろんですわ!何でもおっしゃって下さい」


「それでは、あなたは、誰よりも、幸せになって下さい。」


「えっ……?」

ディアナはよくわからずに、オルフェウスを見つめた。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ