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運命に導かれて

第3章 甘い気持ち

「ですから、どうかお幸せになって下さい。それが一番の望みです」


「それは………そんな………」

ディアナは何と言っていいかわからなかった。

「他には…何かないのですか?あなたご自身に関することで」

ようやくディアナがたずねると、オルフェウスは少し悲しそうにうつむいた。

「あるには、あるのですが………でもきっと、あなたには迷惑なことでしょう」


ディアナはなぜか、胸がたかなるのを感じた。

「迷惑だなんて!あなたは恩人です。何でもおっしゃって下さい!」


「ええ……それでは………でももし困るようなら断って下さい」

オルフェウスは、迷いを捨てて、ディアナを見つめた。


ディアナも緊張してオルフェウスを見つめ、待った。


「定期的に、あなたに会いたいのです。時々、たずねてきても、かまわないでしょうか?」

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