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運命に導かれて

第3章 甘い気持ち

ディアナはドキドキして嬉しい気持ちと、少し残念な気持ちがした。

いや、嬉しいはずなのに何が残念だったのか………何を言ってほしかったのだろう……。


「いえ、やっぱり忘れて下さい」

ディアナが何も言わないのを見ると、オルフェウスは慌てて言った。


「あなたには、誓いを交わしたお相手がおありなのに……わたしなどが会いにたずねるのはさぞご迷惑でしょう」


「えっ?わたしに、そのような相手は…」


「嘘はおっしゃらないで下さい。王子から聞きましたよ。恋人とお母様のお見舞いに来ていたと」


「あ………あの、あの人は、幼馴染みなんです。特別な関係ではありません………」


「えっ?そうなんですか!」


オルフェウスは瞳を輝かせた。


「わたし……あなたのことばかり、考えていました…」

ディアナが恥ずかしそうに言った。


オルフェウスは元気が戻ってくるのを感じた。

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