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いろんな…H

第6章 幼なじみ

逃げ出した私は

昔からのクセで近く公園に行く


小さい公園だから誰もいない事が分かってて…気がね無しに泣けるから
昔からこの場所が嫌いじゃなかった

公園のはじっこにあるベンチに
膝を抱えながら座る


さっきの二人の姿が頭から離れない


苦しい…
胸の辺りをギュッと握りしめ
抱えたヒザに顔を埋める

颯ちゃん…
行かないで

怖い…怖い…怖い

颯ちゃんが離れて行っちゃう

どうしたらいいの?

どうやったらつなぎ止められるの?




どのくらいの時間そうしていたのだろうか

「美羽…」

颯ちゃんの声がして顔を上げた

「颯ちゃん…」

無意識に私は笑顔を作る


私の笑顔を見て颯ちゃんが

「その顔やめろ…美羽…大丈夫だから」

そう言って…さっき父さんにつけられた
額の傷にてを伸ばした




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