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赤い花~情欲の檻の中で~

第3章 MemoriesⅡ

 大学時代の彼は、彼自身も初めてだったと打ち明けたように、けして慣れてもいなかった。それに比べて、祥吾は女の身体を熟知しているようで、美華子は祥吾に抱かれて、初めて真の意味での絶頂を味わったのである。以前の亡くなった恋人とは、本当にたどたどしく不器用に身体を重ねただけにすぎなかっのだと、祥吾に抱かれてからは知った。

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