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赤い花~情欲の檻の中で~

第3章 MemoriesⅡ

 祥吾と共にガラスの箱状のエレベーターに乗り込み、地下の駐車場に行く。何と、そこには黄色い個人タクシーが待っていた。
「これは、どういうこと?」
 別に責めるつもりはなかったのだけれど、胸に含むところのある祥吾には責められているように思えたのだろう。早口で言った。
「これから約束があるんだ」
 いつもなら、ホテルで彼に抱かれた後は、彼が自宅の近くまで車で送ってくれるのが日課だったのだ。

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