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海蛍

第10章 拒絶

「ご馳走様!今日も旨かったよ蛍!」

『そう?それは良かった!』

「じゃぁ遥人!続きしようぜ!」

「はいはい。どうせ負けるくせに。」

「次は絶対勝つ!!」

「はいはい。」



今日は珍しく雅人の帰りが早く、何のスイッチが入ったのか2人でトランプ大会が繰り広げられていた。


見てる限りでは雅人が負けてばっかみたいだけど・・。


2人揃えば賑やかに何かやったりして凄く仲がいいんだな~と思いつつ夕飯の片付けを始める。


「ご馳走さん」

とハルが流しまで空いた食器を運んでくれた。

『あ・・ありがとう。』

私の言葉に何の反応も返しては来ないけど
ハルは食器は下げてくれ、毎食必ず

“ご馳走さん”

と一言だけ言ってくれた。


それだけでも私の心は満たされる。

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