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海蛍

第1章 2010年 夏

俺は彼女の顎をクイッと上げ、彼女の唇と自分の唇を重ねようと顔を近付ける。


拒否られるのも覚悟の上だ。


彼女の可愛い瞳を見つめながら顔をどんどん近付けていくと、最初は少し戸惑いを見せたが少ししてそっと目を閉じた。




そんな彼女に俺はそっと優しく口づけをした。







『蛍・・俺の事忘れないで』

「私の事も忘れないで!」




俺達は月灯りが照らす中、何度も何度もまるで唇に自分達の事を記憶させるかのように熱く口づけを交わす。




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