テキストサイズ

海蛍

第1章 2010年 夏

『ズルイよ。それ今言うの。』

「・・ごめん。」


そう言って俺の腕の中で小刻みに震える彼女をギュツと力を入れて抱き締める。


このまま連れて逃げてやろうか・・。


彼女を抱き締めてるとそんな気にさせるけど

でも、それは君は望まない事だって俺はちゃんと分かってる。




だから・・今だけ。

今日だけ。





俺だけを見て・・・。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ