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海蛍

第1章 2010年 夏

『蛍(ホタル)!やほっ!』

「あ!ハル。やほッ」

とニコッと笑って手を上げる。


俺は蛍の横に腰を下ろして彼女の方を向く。



気のせいか?

・・何だか彼女の表情が少し暗く見える。


『何かあった?』

「ん~・・・・。」


俺の問いかけに更に悲しそうな表情をして彼女は俯く。


『何だよ、どうした?何かあったのか??』


彼女が心配で捲し立てるように質問攻撃状態の俺。


そんな俺の質問に彼女は







「ここに来るのは今日は最後なんだ・・。」


と静かに小さく答えた。

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