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海蛍

第6章 同居

『うん・・』

「にしてもさぁ、火傷するわ爆睡して飯作んねぇわ、兄貴も大変だな?!」


途中私の方をチラッと見て鼻で笑いながら雅人に話かける。


「遥人!何言ってんだよ。俺が休んでろって言ったんだから。」

“なっ!”と言って私に微笑む雅人。


『ご・・ごめんなさい』

「何で蛍が謝ってんだよ。蛍は悪くないだろ。さっ、食べな?」


笑顔で料理を運んで来た先に見えるハルの冷たい眼。




・・そんな眼で見ないで・・。



以前の優しい眼差しの面影なんてそこには微塵の欠片もなく。


ただただ冷たい眼
ただただ冷たい言葉

それだけをぶつけるハル。



「どうだ?!旨い?」

『う、うん。』


雅人が料理の味を聞いてくるけど、正直味なんてさっぱり分からなかった。

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