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海蛍

第7章 雨 時々 心嵐注意報

パタン!とドアの締まる音を背に聞く。




・・バカだ。



一瞬でもドキっとした自分がバカだ。



抱き締められて期待した自分が大バカだ。



忘れると決めたくせに・・。




心が・・痛い。







誰か





誰かお願いです。




私に彼を忘れる方法を教えて下さい・・。




同じ空間に居る彼を忘れられる方法を誰か教えて・・・。






苦しいよ。









私は苦しさに負け、その場に泣き崩れた。






降り続ける雨のように
私の心にも止まない雨が降り注ぐ。

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