
許嫁から始まる恋
第3章 EPISODE #3
「あぁ。なんだ、先生か。」
「なんだじゃないよッ!
なんで先生が私の家のお風呂に
いるのよッ!?」
冬馬は浴室から出てきた鮫島 遙を
見て、何も驚かずに居た。
勿論、私は意味が分かんない。
だって、人の家のお風呂に、
しかも、裸見ちゃったし…。
「小春。父さん達から聞いてないの?」
「へ?」
そうだ。私はあのまま、部屋に篭って
寝てしまった。
だから、何も知らない。
「父さん達、先生の両親と一緒に
旅行に行ったんだ。
それで、その間俺と小春だけじゃ
心配だから、先生にこの家に
居てもらおうって事でいるんだよ」
「そういう事なんで、お世話になります」
鮫島 遙は私に頭を下げる。
「先生。ご飯食べるでしょ?」
「あ、はい。ありがとうございます」
冬馬と鮫島 遙はリビングへと向かう。
そのまま、ぼーっとしている私。
だって、いきなりあんな事
言われても、ねぇ…。
納得できません。
