
許嫁から始まる恋
第1章 EPISODE #1
「二人はもう仕事行ったの?」
「うん。」
東雲家の両親は共働き。
朝は居ないけどたまに母親がいるぐらい。
「ごちそうさん。小春、行くぞ」
「ん…。わかった」
朝食を食べ終え、冬馬と共に家を出る。
鍵を締めるのは私の役目。
その間、冬馬は自転車の準備をして、
自転車に乗り漕ぎ出す。
「小春ーッ!」
「はーい!」
鍵を鞄に入れ、ゆっくり自転車を
漕いでいる冬馬に走って向かい、
鞄を自転車のカゴに入れる。
そして、走っている自転車の
荷台にタイミングを計らいながら、座る。
