
許嫁から始まる恋
第6章 EPISODE #6
小春は承諾して、俺は手紙を開けて
小春が箱を開ける役目をした。
手紙を開けていると、小春が
手伝ってというから箱を見ると
さらに箱。
俺は手紙を置いて、箱を小春と一緒に
取り出す。
まるでマトリョーシカ人形みたいだな。
小春は箱を開ける。
箱の中身は、純白のウェディングドレス。
俺は、置いておいた手紙を出して
目で読む。
「拝啓 東雲 小春様。
このウェディングドレスは私の祖母の
代から使っています。
遙と式を挙げる際は是非、この
ウェディングドレスを使ってください。
遙母より」
俺は、手紙に書いてある文章を読み
小春に渡す。
俺から見ても小春が落ち込んでいる姿
は一目瞭然。
小春はウェディングドレスが入っていた
箱に蓋をする。
「私、絶対に遙と結婚しないから」
そう言い残しリビングを出ていく。
