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それでも、私は生きてきた

第3章 自傷の始まり

初めてのリストカットは、
全く血が出なかった。

ドラマみたいに
真っ赤なお風呂が見てみたい。

湯船に入りながら
カッターを振り下ろしたこともある。

リストカットをすることで、
悪い子・汚い子
で、ある自分を
罰する。
そして、
良い子になれた気がした。

お母さん、
悪いユリを
罰してるよ、
ね、
良い子でしょ?


リストカットを続けていくことで、
切る痛みが
気持ちよくなっていった。

癖になる。

自傷行為は、
精神的な依存が高いと
言われる。


自身の喜怒哀楽を
自身にぶつけることで、
気持ちが楽になれた。

喜びを感じると、
ユリは悪い子。
楽しんでちゃいけない。
と、
リストカットをした。

悲しみ・怒りを感じると、
制御出来ない苛立ちの
矛先がわからず、
リストカットをした。


完全な、
自傷依存に陥った。

自傷行為が
日々の楽しみになった。

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