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それでも、私は生きてきた

第42章 鑑定終了

新しい留置所に移動した次の日。

担当してくれていた刑事さん、
渡辺さんが面会に来てくれた。


拘置所、長くなってごめんね。
あと、
警察側で保管させてもらってたものを
返しておくね。
僕は、ユリさんの今後の幸せを
心から願ってるよ。
厳しい事情聴取に
耐えてくれてありがとう。
本当にすまなかった。





この時点で、
私は
起訴

不起訴
か。
何も知らせられていなかった。

警察側の事情聴取は終わり、
あとは、
検事側の役目だと説明された。

だから、
刑事の渡辺さんとは、
これで終わりだから。と、
面会に来た。とのことだった。


事情聴取中も、
やんわりと笑顔を見せてくれていた渡辺さんだったが、
時には
厳しい表現もあった。

その事を、
すまなかった。
と言ってるんだろう。と、
私の中で解釈したものの、

事情聴取の合間に
泣きじゃくる私に
ポケットティッシュを差し出してくれた。

1人の男性として、
1人の刑事さんとして、

渡辺さんには感謝していた。

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