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それでも、私は生きてきた

第48章 母と過ごした一夜

母を置いて、
小田さんと携帯ショップに向かう間。
不安だった。

母は、
常に、
愚痴や感情の矛先がなかった。

私が子供の頃から、
家庭に付きっきりの状態だった。
友人などが居ない性格では無いものの、
出掛けるのは子供の私と姉。

あとは、
仕事との往復だった。

家庭内の愚痴や子供の相談。

話せる相手を、
その場その場で見つけては
とことん愚痴る。


私が仲良くなった友達。
その友達のお母さんと仲良くなる母。

母の矛先は、いつも
私の友人の親御さんだった。

それしか方法がなかったのだろう。とは、
思いつつ、
母の嫌な一面だった。



うちのユリったらね…

親から子へ、話は伝わるものだ。

私も、外面がイイ子供だった。
友達には絶対見せられない一面が家族の前では様々あった。
ヒステリックになり部屋をメチャクチャにしたりする子供だった。

そんなヒステリックな自分を友人には見せないし、知られたくは無い。

必死に隠し通したヒステリックな自分を、
母はいとも簡単に潰してくれる。


自業自得とわかっていながらも、
子供の頃から


そんな母に嫌悪感を抱いていた。


母の獲物は、いつも、
私の周りの人々。

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