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それでも、私は生きてきた

第50章 もう一つの別れ

拓也を見送り、
片付けを手伝い終わり、
祖母との時間が訪れる。


9時になったら買い物行くんだけども、ユリも行けっかぁ?


うん!一緒行くよぉ!



叔父の助手席に乗り込み、
祖母は後部座席でまったりと。

3人で買い物に出掛ける。

足が痛くて杖を使うようになったのだ。と、
懸命に杖を立てながら歩く祖母。


ユリが来たから……

と、
高価な物まで買おうとする祖母を
止めるのも懐かしい。


1個150円程のプリンを手に取る祖母を止めて、
皆で分けるから。と、
3個で100円のプリンを取る。


昔から変わらない。

子供の頃は、
3個入りのプリンを2つ用意してくれる祖母。

従兄弟の、淳也。拓也。
姉と私。

残った2つは、誰の物?
と、取り合いした記憶も、うっすらある。



買い物を済ませ、
荷物を運ぶと、


ちょっと、ドライブ行かないか?


叔父が誘ってくれた。




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