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それでも、私は生きてきた

第56章 こんな私でも…

しばらく寝たふりを続けたが、
6時半を回る頃
携帯が鳴る。

コソコソと携帯を取り出し、布団の中でメールを開く。


なんで連絡しなかった?なんで帰るって言わなかった?私たち、友達じゃないの?琢磨も心配してた。なんで言ってくれなかったの!?


梨花のメールを写す目からは、
静かに静かに。一粒の涙が流れて行った。


何も返事が出来ないまま、
パタン…と携帯を閉じて、

布団から起き上がり

ばぁちゃん、おはよー…

寝ぼけたふりをしながら目をこすった。

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