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それでも、私は生きてきた

第78章 もう、大丈夫

彼の誕生日を迎えた数日後。

義母との約束があり、
彼の実家
に向かった。

ドアを開けた瞬間。

散らかった部屋の中が視界に広がる。

いつも通りの光景。


一歩踏み出すと、
自然とテーブルに目が向いた。

開かれたままの小さな手紙。

可愛らしい文字の配列。



悲しみや怒りも湧いた。

命を奪った私たち…

でも、
すごく心が安心した。


私が離れても
彼は、大丈夫。






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