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それでも、私は生きてきた

第84章 もう一度…

痛みが引かない足のまま、
無理を言い友人に付き添いを求めて

赤ちゃんが眠る、
お寺に向かった。

広い敷地の中。
ポツンと孤立した長く細く古い階段。

赤ちゃんのとこ行って来る…。

うん、適当に見てるから。


友人と別れ、
線香を手に
ゆっくりゆっくり長く細く古い階段を
登り続けた。

この階段を

1人で登るのは、
初めてで。

ゆっくりゆっくり…
一段一段が小さな幅で
長く長く続く階段が
とても遠く感じた。


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