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それでも、私は生きてきた

第2章 私が何をしたの?

中3の春。

チョコを失って以来、
我が家にはマーブルだけだった。

新しい猫を引き取る気にもなれずにいた。

当時の担任は、
不登校の私に毎日、電話をくれた。

学校に、猫の赤ちゃんが
拾われてきたんだ。
この子のお母さんにならないか?

担任は、
学校には無理に来なくてもいい。
まだミルクしか飲めない子猫の母になり、
子猫を育てて欲しい。
と言う。

担任なりに、
私の成長を気遣ってくれていた。

母と父に、
担任からの話を告げ、
引き受けることにした。

母と学校へ行く。
子猫は、毛布の敷かれた段ボールの中に居た。
ミーミーと鳴きながら
私に向かってくる。

私の小指を咥えて
お乳を求めてる様子だった。

この子のお母さんになる。

そのまま連れて帰った。

姉は、
初めての女の子に
とてもウキウキしていた。
が、
子猫の顔を見て、可愛くない!!!!やだー!!!!
と大泣きした。

一般的な猫とは確かに顔つきも違った。
小さな体に対し、
極端に大きな耳と目。
宇宙猫みたい。
尻尾は折れ曲がって渦巻き。

姉は、嫌だ嫌だと言いつつ、
名前はカプチーノと名付けた。

我が家にいらっしゃい。
チノちゃん。

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