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抱かれる日々

第11章 心の寂寥

夜空の月が眩しいくらいに輝いている





「俺と兄貴は名前に"輝"って付いてるけど輝けって意味じゃねーんだ」






声が聞こえた"エリカ"が咲いている方を見渡すと屈んで何かをしている鉱輝様が居た







「兄弟揃って名前の由来は後継者として正しい名前」






唐突に何を言っているんだろう


本当にどうでもいい事。






「何をなさってるんですか」





「この花を植えてた
  あんたにこれあげるわ」







"エリカ"の隣に鉱輝様が植えたという花は..鈴蘭だ







「花言葉は幸福の再来...」






「おう。あんたにぴったりの花は"エリカ"じゃなくこれからは"鈴蘭"にする」








幸福の再来? 馬鹿馬鹿しい







「勝手にそんな事..単なるエゴですね。
失礼致します」






「おいっ...」







幸福なんてあたしには待っていないのだから


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