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抱かれる日々

第11章 心の寂寥



ーパタンー





「おかえり」




「まだいらっしゃったんですか優輝様」





ベッドに座って上窓から見える月を見上げている



兄弟揃って物憂い









ベッドの音がギシッと音を立てたかと思うと優輝様は立ち上がりあたしを抱きしめた







「優美ちゃんの体温かい」








あたしは未だかつて自分の体を温かいなんて思った事ない





いつも冷たくて..凍るんじゃないかってくらいに。







きっとあたしの心でも表してるんだろうと思っていた









だけど優輝様と体を合わせて初めて温かみを感じた














「...寂しいです」

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