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『ママ』

第2章 魔法の言葉。

ショッピングセンターに行く前にコンビニで支払いを済ませたくて…。

いつもショッピングセンターに行く道ではなく違う道を通ると…

車の後ろに座っていた真が急に、


『んー!んー!んんん。』

と叫び初め、しまいには泣いてしまい、私には何が起きたのか分からなかった。

何に怒って泣いてるのか分からなかった。

ただ

『どうしたの?』

と声をかけることしか出来なかった。


それでも

『んー!』

というだけ。

私にはこの時の魔法は効かなかった。

いつもならなんとなく分かるのに…。

なだめるので精一杯だった。

とりあえず泣き叫ぶ真を抱っこしながらコンビニで支払いを済ませさっさとコンビニを出て、ショッピングセンターに向かった。


ショッピングセンターの看板が見えるとピタッと泣き止んだ。


ショッピングセンターに入ると…エレベーターのある所まで一直線。

エレベーターで二階へいき、ゲームコーナーを通り抜け、駄菓子やさんで、きな粉のついたお菓子を1つ買い、子供たちが自由で遊べるコーナーに行き、針金にボールがついたので遊び、それが終わるとお買い物。

これがお決まりだった。

お買い物の最中も私の側にいてくれることもなく、名前を呼んでも立ち止まってもくれず、ずんずんと自分の行きたい所へ、いってしまい、ちょっとよそ見をすると居なくなり探し回るということをしていた。

子供って買い物中ってこんなに言うこと聞かないんだ。

目移りしちゃうもんね。

と私はのほほんと考えていた。

初めての子供で周りに子供がいるわけでもなく、変わってるとか思わなかった。


だからか、発達がゆっくりだからと言われても


『ふぅーん。でもゆっくりでも成長してるんだからいいじゃん』

って感じだった。

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