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『ママ』

第9章 お土産

その言葉を聞いてもおばさんはじっと私を見ているだけ…


その時、ゆらゆらと揺れて

『あーあー』

と、いっていた真がおばさんの所に行きおばさんを叩いた。

『真!何してるの?』

と私が言ってもおばさんを叩く手を止めなかった。


おばさんが、

『真くん、痛いよ。だめ。』

と言っても辞めようとはしなかったが…その様子を、見てもしかして?と思い


『真?ママはいじめられてるんじゃないよ?

おばさんに話を聞いてもらいたかったんだけど…

涙が出ただけだよ?』

と声をかけると叩くのを辞めさっきいた場所に戻りゆらゆらしていた。

前に個別の先生に言われたことがあった。


『人の認識やお母さんなどの概念がなかったりします。

ただの同居人と思われてたりすることもあります』

と…。


でも今目の前にいる、真が私を守ろうとしてくれたのがすごく嬉しかった。

話してくれないけど…

真は真なりに、

苦手ななりに…

感情をだしてくれたのが私には嬉しかった。

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