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えっちなたいいくのじかん

第1章 プロローグ

そんでそのおとなしい泣いてる女の子の一人、背の一番ちっこくて、守ってあげたくなる系のアイちゃんは、「タヌマくんが謝るまで私怖くてトイレに行けない」とか言い出して、いよいよ事態がのっぴきならない状況になってきた。

だってアイちゃんの言葉は、すなわちタヌマが早く謝らないと、いずれアイちゃんがおしっこ漏らすって意味だからね。

女の子のおもらしを助長したとなれば、タヌマはもうこの教室から居場所を奪われるからね。そりゃもうタヌマ、緊張した面持ちで、事態の収束を図ろうとするんだけど、どうも女子連中は譲歩の様子を見せず、武力衝突も避けられない気配。

タヌマの「せめて女子がトイレにあまりいなくなる昼休み中盤なら、潜入させてくれたっていいだろう」という案も却下された。

――きっかけは些細なことだった。俺が議論に業を煮やして、アイのなんだかもじもじしてる様子に対して「ようチビ女、しょんべんもらしたらそこいらの犬っころと同じ畜生だぜ!漏らしてみろよ!ほらほら、片足を犬みたいに上げてさ!しーとっと!しーとっと!」と挑発したのが合図になった。

教室の状況は一斉に、最悪の、武力による闘争へと移り変わったのだ。

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