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第4章 二ヶ月前




この爪があることは夢でも無ければ、幻覚でも無い。


あのとき本当に私のそばに誰かが、いたと思うと震えが止まらない。



と、いうことはこの爪は立派な私がおかしく無い証拠だ。



私は慌てて爪をゴミ箱から取り出し、誰にも分からないようにお守り袋のなかに入れた。

わざと置いたのは分かってはいるが、何か意味があるだろうし、何も知らない民江や宮本が掃除中に処分してしまったら……



証拠は全て無くなる。




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