
小心者の恋事情。
第11章 わおさんと。
そのあとはゲーセン行ってUFOキャッチャーしたり、
案の定お腹が痛くなった私の為に立ち寄った大型のドラッグストアであれこれ見て回ったり。
気付けばすっかり夕方で、
「楽しかったね。」
『うんっ!』
「お腹は?もう平気?(笑)」
『ばっちり!』
気まずかったはずのわおさんともすっかり打ち解けた。
「じゃ、送ってく。明日早番だし、早く帰ってゆっくり寝たいでしょ?」
『うん…』
あら?
私…まだ帰りたくない?
「平井さん?」
『え、あ、』
「ほんとは………
まだ
帰したくたいけどね。」
整った顔が、
夕陽に照らされて
優しく緩む。
下がった目尻
緩やかに上がった唇
なんだこれ…
目が離せない。
