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青の水

第5章 香水。

朝餉はとても静かだった。
カチャカチャと言う音しかしない。

「ご馳走様。」
「あ、俺が洗っとくから、漣はもう、
 帰っていいよ。」
「・・・じゃあ。帰る。」
「あ、そうだ、コレ。」

差し出されたのは、紙幣。

胸が、ずきっと痛む。

ズキズキ、ズキズキ。
この人も、結局はお客様。

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