テキストサイズ

寝取られ漂流記

第8章 17歳夏

「茜は、ほんとにいい子だね」


突然、晃佑はあたしの頭を撫でる。
あたしはやっぱり意味が分からなくて、
晃佑を見上げる。


「こんな変態に付き合って変態になってくれてさ。しかも俺を好きでいてくれてる。普通の女の子だったら、もうとっくに逃げ出してるよ」
「だって、それは」


晃佑が好きだから。
晃佑といるのが楽しいから。
晃佑と一緒に過ごしたいから。


「分かってる。早く話さなきゃとは思ってたんだ」


いつになく真剣な表情の晃佑。
こんな真剣な表情は初めて見る。


「俺達に出来る選択は二つだと思う。俺の卒業まで今まで通りやって別れるか、今もう別れるか。それしかないよ」


晃佑も分かってる。
遠距離恋愛なんて選択肢が無い事。


そんな事したらお互いに狂ってしまう事。


お互いの為にもいつかはしないといけない選択だって事。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ