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寝取られ漂流記

第10章 17歳冬

「で、あるからして、卒業生の皆さんには……」


長い長い校長先生の話を聞き流す。
在校生席のあたしの位置からはちょうど晃佑が見える。
こうやってみると他の先輩達となんら変わりない。
周りよりちょっとカッコいいけど。


晃佑に見惚れていると気が付いたら卒業式が終わっていた。


一度教室に戻ってホームルーム。
今すぐにでも飛び出して晃佑の所に行きたいのに。


いつもより長く感じたホームルームが終わるとタイミングよく、携帯がバイブした。
あたしは携帯を取り出すとメール、晃佑からだ。


「先にうちに行ってなね?」


卒業ってなると他の友達との関係もあると思う。
晃佑の邪魔だけはしたくない。


あたしは大人しくメールに従って、
一人晃佑の家に向かった。

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