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寝取られ漂流記

第11章 18歳春

「北条さん、ですよね?」


学校から出て、繁華街を目指して歩いていると男が声をかけてきた。


振り向くとそこにいたのは見た目あたしと同じぐらいの子。
背もそんなに高くない、顔立ちも普通。
モジモジした感じはどうみてもナンパって感じの子じゃない。


最近じゃ少し有名になってしまったのか、
街で声を掛けてくる男もいる。
でも目の前の子はそんなタイプの男の子じゃない。


「何か用?」


冷たく言葉を返した。
こんな子じゃ、相手しても意味はない。
どうせ、彼女も出来た事ないような子だ。


あたしが冷たく言ったからか、
男の子は俯いて、何かを考えているよう。
こんな子相手してないでさっさと男探しにいきたいのに。


「あの、僕の童貞、貰って下さい!!」


男の子は意を決したように言った。


やっぱり童貞なんだなぁ、この子。
童貞のくせにあたしを気持ちよく出来るわけないじゃん。

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