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寝取られ漂流記

第17章 19歳秋

週末。
本来なら旅行に行ってる筈の日の朝。
あたしと由美さんは早くから由美さんの運転で、
早紀さんの家の前に来ていた。


「なんか張り込みの刑事みたいですね」
「ほんと」


そう言ってあたし達は笑った。
怪しまれない程度の変装をして待っていると、
十時前くらいに早紀さんが出てきた。
どことなくいつもより小奇麗にしているように思う。


「茜ちゃん、行くよ」
「はい」


二人で早紀さんの後を付ける。
方向的に、駅の方に向かってる。
電車に乗るのかな。


駅まで来た早紀さんは電車には乗らずに、
駅前の開けたスペースで立っていた。
誰かを待ってるみたい。


「男かな?」
「だと思いますけど」


思えば早紀さんも隣にいる由美さんだって可愛い。
彼氏がいてもおかしくないくらいに。

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