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寝取られ漂流記

第19章 20歳春

「ん?」


ぼんやりした頭に携帯のメール受信音が聞こえてくる。


おもむろに携帯を取りメールを開く。
相手は大輔さんだった。


食事のお誘いメール。
もちろんこれは体裁で、
食事の後はホテルに直行する。


でも今のあたしには何の魅力も感じない。


あたしはメールを削除すると、
そのままアドレス帳を開く。
ズラリと並んだ男達の名前。
女友達なんて片手で足りるくらいしか入ってない。


あたしはしばらく画面を眺めた後、
男のアドレスの殆どを消した。
もうあたしには必要がないから。


「あーかねっ!」
「わっ」


いつ起きたのか彰人が後ろから抱きついてくる。


「なにしてんの?」
「なんでも」


あたしは携帯を机に置き直すと、
そのままベッドに彰人を押し倒した。

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