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?…好き…?

第38章 迷宮…

でも…
俺には…
手術をしたこと…
彼女の大切な乳房が…
無くならなくて済んだこと…
とはいえ…
メスが入り…
傷痕がついていること…
そういうことを…
訊かれた気がした…
「…綺麗だよ…凄く…綺麗だ…」
彼女が微笑んだ気がした…
「…それに…グショグショで…最高…だよ…」
ホントに…
綺麗だと思っていた…
ホントに…
最高に…
気持ち良くて…
最高に…
幸せだ…
「…俺は…?俺のは…?やっぱり…小さい…?」
どうして、こんなこと、言ってしまったのだろう…
「ノーコメント」
気遣い…?
人並み外れたモノではないつもりだが、少なくとも、彼女にとっては、満足なサイズではないのだろう…
「そんなことないとか…大丈夫…くらい…言って…ほしかったな…」
俺は、ムキになっていたかもしれない。
汗まみれで、腰を振り続けた。
「…んっ!…」
彼女は、傍にあったタオルを取り、自分の口を隠す様に、顔に掛けた。
どうやら、汗が口に入ったらしい。
「…ごめん…」
「口に入るのは嫌」
「…だよね…ごめん…」
サイズのことも、汗のことも、ちょっとショックだった…
最高に…
幸せだった…
筈なのに…
だけど…
彼女は何も…
悪くない…
「まだ…イカないの…?」
「…え…?」
「…妊婦…だから…あまり…長いのも…」
確かにその通り…
長いのも問題だ…
「…なんか…ゴメン…今日…」
彼女、この前と違う…
俺の為に…
してるだけ…?
正直、心が萎えてきた。
身体はかろうじて、感じていたが。
身体の気持ち良さだけで、腰を動かし続けた。
「…イクよ…」
「…ん…」
彼女の中で、イッた…
「…やっぱ…俺じゃ…ダメ…?」
口から出てしまった…
「……こと…かな…」

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