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Pour mon cher -涙の先に-

第64章 卒業 Ⅱ

*猛司side*


「卒業生の皆さん‥・‥」



式の途中、俺はせっせと仕込む。



薔薇の中心部分に彼女に渡す



いや


渡したいボタン。




第2ボタンを薔薇の中心部分に分からないように埋め込む。




ボタンを外側から安全ピンで固定して‥・





―よしっ。

出来た。




愛はこのボタンの存在に気付くだろうか。




‥いや。




アイツは気付かないだろうな。



なんて、アイツを想像すると可笑しくて思わず顔がニヤけてしまう。




そんな愛も今日で見納め。








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