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Pour mon cher -涙の先に-

第64章 卒業 Ⅱ

「卒業生退場」



かったるい式もやっと終了。

1組から順番に退場。

やっと俺の番が回って席を立つ。




腰。痛ぇ―‥・




在校生に挟まれた通路を通る。

一気に両サイドから視線を送られるこの瞬間が堪らなく嫌で仕方ない。



いつもなら人の視線を避けるように俯き加減で歩く俺だけど、今日はちょっと違う。




今日はやるべき目的があるから。




しっかり顔を上げて左右の2年の列を目を細めて視線を流す。



左から右へ何往復か視線を流した時




見つけた!




通路から少し外れた場所で中央に向かって拍手を送る愛の姿を捉えた。








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