Pour mon cher -涙の先に-
第64章 卒業 Ⅱ
「愛、東が読んでるってメールが入ったから。
行っておいで?」
「え?!ホントですか?
分かりました。」
パタパタと足音を立てて屋上を後にする愛の背中をそっと見守る。
はは‥。
今日1日で愛に2回も嘘ついてしまった。
本当は何のメールも来てないし。
だけど‥
あのままいると決心鈍りそうだったから‥。
愛を腕の中に抱き締めてしまいそうだったから‥。
屋上ドア付近まで駆けた愛の背中に向けて念じる。
最後、1回だけでいい。
もう1度‥。
最後にもう1度、微笑んで欲しい。
愛
振り向け
振り向け!
振り向け‥‥!!
「猛司!」
行っておいで?」
「え?!ホントですか?
分かりました。」
パタパタと足音を立てて屋上を後にする愛の背中をそっと見守る。
はは‥。
今日1日で愛に2回も嘘ついてしまった。
本当は何のメールも来てないし。
だけど‥
あのままいると決心鈍りそうだったから‥。
愛を腕の中に抱き締めてしまいそうだったから‥。
屋上ドア付近まで駆けた愛の背中に向けて念じる。
最後、1回だけでいい。
もう1度‥。
最後にもう1度、微笑んで欲しい。
愛
振り向け
振り向け!
振り向け‥‥!!
「猛司!」