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Pour mon cher -涙の先に-

第67章 俺からの贈り物

「愛ちゃん猛司ね、12時30分の飛行機でココを経つんだよ。


もう帰って来ないんだってさー。」



「――――え?」




俺の胸に顔を埋めたまま泣いてた彼女はゆっくりとスローモーションの如く顔を上げる。




その顔は、折角綺麗に化粧して可愛かったのに涙でボロボロになってて。


目の周りは真っ赤に腫れてて。



目はゆらゆら揺れて完全動揺。




そんな彼女の濡れた頬を服の袖で拭ってやりながら




「愛ちゃんはもう自分に嘘つかなくていいから。

俺の事なんて何も気にしなくていい。

俺は十分幸せだったんだから。

だから、愛ちゃん?




猛司のとこ、行っておいで」





ニッコリ笑って彼女に告げた。








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