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すると、猛司は更に声色が変わって



「東の事好きだったんじゃねーの？」



軽蔑したような目で見られて、心の奥がズキッと痛む。



目線が、“他に好きな人作っておきながら泣いてんじゃねーよ”

って言ってる気がして‥


この場から逃げ出したくなるのをグッと堪え




「先輩の事は大好きです」



脚の上で重ねる両手をぎゅっと握って呟くように応えた。



「は？意味分かんねーし」



呆れるような、バカにしたような、軽蔑したような声で言葉を吐き捨てる猛司。




“意味分かんねーし”




そんなの‥‥っ



私だって意味が分からないんだからしょうがないじゃん！


猛司より東先輩の方が優しいし、いつも傍に居てくれて。


どんな時でも優しくって、楽しくって。




それでも…‥





猛司が気になってしまうんだもん。

私だって自分が自分で意味が分からないもん！




「私だって、何で猛司が好きなのか分からないんだからしょうがないじゃない！」




「‥‥は？」