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Pour mon cher -涙の先に-

第10章 温もり×愛=?

「愛?」と私の手を引っ張りベンチに座るよう促す。


そんな仕草にも一々ドキドキする。


昨日からこの人にドキドキしたりチクチクしたり、私の心臓も大忙し。


先輩に従うように隣りに座る私を横から、ジィーっと見てくる先輩。


その視線が更にドキドキ指数をアップさせ苦しくなって



「ななな何ですか?」


と俯きながら横目で先輩を見る。



「今日、何で逃げたの?」



………へっ?!


ま…まさか………



「見てたでしょ?昼間ここで。」



あぁ…しっかり気付かれてたんだ…。



「何で傍に来なかったの?」



私の顔を覗き込み不思議そうに見る先輩。



その姿にちょこっとイラッとしてしまう。



だって。




行けるわけないっつーのっ!!




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