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Pour mon cher -涙の先に-

第12章 先輩の隣り

………やだ……泣きそう…。



絶対泣いてる所なんて見られたくなくて下唇をグッと噛み締め下を俯く。

その瞬間頭にフワッと何か黒い物が…。



思わず顔を上げると






「……え?」





「いいから。それ被ったまま真っ直ぐ歩け?」



東先輩が制服を頭からすっぽり掛けて泣きそうになってた私を隠してくれて。



「これなら泣いても人に分からないから。


だからもう大丈夫だよ?」



そう言って私の手を取り、泣いてる私がコケないように誘導してくれた。





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