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Pour mon cher -涙の先に-

第15章 嘘と過去

ちょっとイジけながらズズズッと音を立ててジュースを啜ると美鈴が



「でもさ。」

「んー?」

「本当に大丈夫なの?今までより真実知った後って結構くるかもしれないよ?」


んー…確かに。


でも。



「先輩には笑ってて欲しいから。私まで離れたら2度と信じて貰えなくなりそうだから。」


「何を?」


「んー?・・先輩に対する【好き】ていう気持ち」



それは嘘じゃないって事。

離れて行った人と私は違うっていう事。



少なくとも



兄に近付くために先輩に近付くような気持ちじゃないって事。



それだけは信じて貰いたいから。




「だから、大丈夫じゃないかもだけど、大丈夫。」



そう言って美鈴を見ると小さく溜息を吐いて



「ゴンもいつか愛のそういう想い、気付くといいね。




・・ 愛もね?」



へ?

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