テキストサイズ

Pour mon cher -涙の先に-

第16章 聞かざる?見ざる?言わざる???

でも…いいや。
聞かなくて。


…ううん。聞かない。


だって


何故か分からないけど今日の先輩は凄く優しくて、甘くて、笑ってくれてて。



今もずっと手を繋いでくれてて。



この雰囲気を壊すくらいなら聞かなくていい…。



そう思いつつ繋がれてる手にギュッと力を入れると先輩は私のを見て


「ん?どうしたの?」


「いえ。何となくです」


そう言ってニカッと笑う。



「そっか」と笑って呟き


「俺の事好き?」

って聞いてくる先輩に間髪入れず


「好きです。大好きです」


先輩の目を真っ直ぐ見て伝えると

優しく髪を撫でてくれた。



ストーリーメニュー

TOPTOPへ